1948年（昭和23年）にスウェーデンの首都ストックホルムで開催された第20回赤十字社連盟理事会で制定。

日付は赤十字の創設者であるアンリ・デュナン（1828～1910年）の誕生日にちなんでいます。実業家であるデュナンは1828年5月8日にスイスのジュネーヴで生まれ、プロテスタントの厳格なカルヴァン派の伝統のなかで育てられました。

1859年にイタリア北部で起こったソルフェリーノの戦いで多くの放置された死傷者の姿を見て、その惨状に胸を痛め、これをきっかけに赤十字を創設しました。敵味方の区別なく苦しむ兵士を助ける中立・博愛の団体でした。赤十字の創設は、「国際負傷軍人救護常置委員会」（現：赤十字国際委員会）が発足した1863年とされています。

1864年にジュネーブ条約（赤十字条約）が結ばれて国際赤十字が誕生しました。日本は1886年（明治19年）11月15日にジュネーブ条約に参加しました。このことから、「世界赤十字デー」が制定されるまで、日本では11月15日が「赤十字デー」となっていました。

1901年（明治34年）、デュナンは赤十字創設者として第1回ノーベル平和賞を受賞しています。赤十字のマーク（Red Cross）は、彼の母国であるスイスの国旗の配色を逆にしたものといわれています。